共同受信施設・ビル陰施設の改修

このページは、集合住宅共聴施設やビル陰施設の地デジ改修における解決例や問題点を挙げているものです。特定の施工業者を推薦・斡旋することを目的とするものではありません。

代わり映えのしない登場人物

ザリガニ君
ザリガニ君
地デジへの興味が薄れつつある。
iPh〇ne 3Gを手に入れるため列に並ぶも、ちょうど前の人で品切れになる。
ニワトリ君
ニワトリ君
iPh〇ne 3Gの転売益で窮地を脱する予定が失敗。
仕方なく地デジ関連の仕事で急場を凌いでいる。

地デジ改修は大変?

集合住宅やビル陰施設への地上デジタル導入について、
もう少し詳しく解説しようってことになりました。
ニワトリ君

ザリガニ君解説って誰のために?

もちろん閲ら・・・ザリガニ君のためにです。ニワトリ君

ザリガニ君俺はもういいよ。

いや、あなたが良くても私のほうが良くありません。
巣の周りの炭を撤去するという条件で引き受けた仕事です。
くどいと言われようがやります。
ニワトリ君

ザリガニ君そうか、俺は帰って地デジ視るから一人でやってくれ。

そんなことは許されません。
地デジ対応で困る人が減るように協力してください。
いや、協力すべきです。
ニワトリ君

ザリガニ君間が持たないだけだろう?

・・・本題に入りましょうか。ニワトリ君

広帯域施設の改修

まずは受信施設の分類から始めましょう。ニワトリ君

ザリガニ君どんなものがあるの?

狭帯域施設と広帯域施設に分けられると思います。ニワトリ君

ザリガニ君それぞれの違いは?

伝送できる周波数の「広さ」が狭いか広いかの違いですね。ニワトリ君

ザリガニ君数値で表すと?

地上アナログ放送ではVHF波が90MHz〜222MHz、
UHF波が470MHz〜770MHzとなる帯域を利用しています。
チャンネルとしては前者が1ch〜12ch、後者が13ch〜62chに対応します。
ニワトリ君

ザリガニ君狭帯域施設はVHF波のみ、
広帯域施設はVHF波、UHF波共に受信、伝送できるということ?

はい、そうです。それ以外にも、BSやCSまで伝送できる受信施設もあります。ニワトリ君

ザリガニ君衛星放送の対応は?見捨てるのか?

CS放送はすでにデジタルで放送していますし、
BSアナログハイビジョンは2007年9月で終了しています。
それらの施設でもブースターの調整・交換などの改修が必要ですが、
ここでは狭帯域施設と広帯域施設の話をしたいと思います。
ニワトリ君

ザリガニ君改修が比較的少なくて済むのはどっち?

やはり広帯域施設ですね。
しかし、比較すると狭帯域施設より少ないだけで、
調査してみたら大掛かりな改修が必要なこともあります。
ニワトリ君

ザリガニ君具体的には?

アンテナが地上デジタル放送を受信出来ない場合は交換が必要です。
また、集合住宅やビル陰施設の場合、アナログ放送終了まで
アナログ/デジタル併用になる場合が多いと思います。
そのため、アナログ放送用に既存のUHFアンテナを利用し続ける場合、
地デジ用に地デジの送信所方向に向けたUHFアンテナを
新たに立てる必要が有る場合もあります。
ニワトリ君

ザリガニ君やはりアンテナは重要だな。他には?

UHFアンテナを2本立てる場合にはUHF波を混合するU/U混合器が必要です。ニワトリ君

ザリガニ君集合住宅とビル陰施設が全く同じ対応ってことじゃないんだろう?

集合住宅の共同受信としてはV・Uブースターを調整したり、
地デジ未対応のブースターの場合交換する必要があります。
また、調査結果によっては、分岐・分配器、壁面テレビ端子、
同軸ケーブルも地デジ対応のものに交換しなくてはなりません。
ニワトリ君

ザリガニ君おいおい、全部交換するとなったらずいぶん大掛かりじゃないか。

その通りです。早めの対応が必要ですね。ニワトリ君

ザリガニ君ビル陰のほうの対策は?

同一周波数パススルー伝送ヘッドアンプを追加したり、
幹線増幅器のレベル調整などが必要となります。
ニワトリ君

狭帯域施設の改修

ザリガニ君それじゃ、改修が比較的多い狭帯域施設のほうは?

対応策が2つあります。
その説明のためにテレビ放送で使われている電波の話をします。
ニワトリ君

ザリガニ君アンテナと同じくらい電波も大事か。

他も全て大事なんですけれどね。
地上アナログ放送はVHF帯(1ch〜12ch)とUHF帯(13ch〜62ch)を使っています。
また、地上デジタル放送はUHF帯(13ch〜52ch)を使っています。
しかし、地上アナログ放送は
VHF帯(90MHz〜222MHz)を隙間なく使っているわけではないのです。
具体的にはVHF3chとVHF4chの隙間にある
108MHz〜170MHzの周波数帯は地上アナログ放送では利用されていません。
この範囲の周波数帯をミッドバンド帯と呼んでいます。
ニワトリ君

ザリガニ君そこまでは分かった。

そこで、狭帯域施設の改修をできるだけ少なくするための工夫として、
受信した地デジ波をミッドバンド帯へ変換して伝送しよう
という改修方法があります。
ニワトリ君

ザリガニ君えーっ、それなら初めからミッドバンド帯で地デジ放送をしてくれれば、
VHFアンテナを使って地デジが視られるんじゃないのか?

残念ながら、それは出来ません。
「無線の」ミッドバンド帯は他の用途で利用されています。
ニワトリ君

ザリガニ君なるほど。そこで、

1.受信施設でUHF帯の地デジ波を受信
 ↓
2.ミッドバンド帯に変換
 ↓
3.「有線」で家庭へこっそり配信
 ↓
4.地デジでテレビをこっそり視聴

って流れか。

こっそりする必要はありません。有効に利用しているわけです。ニワトリ君

ザリガニ君具体的にはどんな対応が必要?

まずは、地デジを受信できるUHFアンテナは必要です。
また、周波数変換パススルー伝送ヘッドアンプを追加する必要があります。
ニワトリ君

ザリガニ君周波数を変換することによって、
既存の設備を大いに使って改修を最小限にしようってことだな。

その通りです。ニワトリ君

ザリガニ君もう1つの対応策って?

それは、広域帯への全面改修です。ニワトリ君

ザリガニ君たしかにこっちは大掛かりになりそうだな。

そうですね。先ほど説明した広域帯施設の改修後の形にする必要があります。
ですから、UHF帯に対応していないもの、地デジに対応していないもの
全てを交換もしくは調整しなくてはなりません。
ザリガニ君のおっしゃる通り、改修工事も大掛かりですが、
費用の面でも周波数変換での対応よりも多く掛かります。
ニワトリ君

ザリガニ君こっちを選択する必要があるのか?

メリット/デメリットを比較した上で当事者が判断することになると思います。ニワトリ君

ザリガニ君広域帯への全面改修のほうが全面的に負けているんじゃないか?

では、周波数変換でのデメリット、広域帯への全面改修のメリットを
例として一つずつ挙げておきます。
前者はCATVパススルー対応の地上デジタルテレビ、
もしくはチューナーを視聴者が用意する必要があります。
後者は伝送チャンネル数に余裕があり、
将来のサービス拡張に対応できることです。
ニワトリ君

ザリガニ君保守管理会社や管理組合、
住民(視聴者)が早い段階で話し合う必要があるってことだな。

その通りです。ニワトリ君

ザリガニ君住民(視聴者)が必要な対応は?

室内のテレビ端子までデジタル波が来ていますから、
地デジを存分に味わうにはやはり地デジ対応テレビでしょう。
もちろん、アナログテレビでも地デジチューナーを使えば
2011年7月24日以降もアナログテレビで地デジ放送を視続けられます。
ニワトリ君

ザリガニ君前に教わった通りだな。

周波数変換でのデメリットで触れたように、
狭帯域施設で受信し、周波数変換を行っている場合は
CATVパススルー対応の地上デジタルテレビ、
もしくはアナログテレビにCATVパススルー対応チューナーを
視聴者が用意する必要があることを重ねて申し上げておきます。
ニワトリ君

ザリガニ君対応しているかどうかはどうすれば分かる?

カタログや取扱説明書の「受信チャンネル」欄をご覧になれば
お分かりになると思います。
もし分からない場合は、お買い上げの店舗にお問い合わせください。
ニワトリ君

ザリガニ君新しく購入する場合は店員に一言確認すれば十分だな。

その通りです。ニワトリ君

引き続き、共同受信施設・ビル陰施設の改修の続きをご覧になる場合は
共同受信施設・ビル陰施設の改修 その2』へ
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